WiMAX2+が使えるFREETEL ARIA2
SIMフリー格安スマホで人気のある「FREETEL(フリーテル)」から、SIMフリーWi-Fiルーター最新型「ARIA2」が発表されました、2016年12月2日発売です。

SIMフリーのWi-FiルーターではNECが有名どころですが、この「ARIA2」のウリは「すべてのキャリアに対応」、ドコモ・au・ソフトバン・Y!mobile、そして「WiMAX2+対応」だそうです。

WiMAX2+(BAND41)対応はZenFone3なども対応しているため特に目新しくはありませんが、はたしてこのARIA2はWiMAX2+ルーターの代替になるのでしょうか?

ARIA2基本スペック

基本スペック

ARIA2基本スペックを確認します。

カラー ブラック
サイズ 110.0mm(高さ) × 66.0mm(幅) × 17.0mm(厚さ)
重量 約110g
ディスプレイ
(サイズ)
1.44 インチ
SDカード対応 最大32GB対応
ネットワーク
3G(WCDMA)
2100MHz(Band1) / 800MHz(Band6/19)
ネットワーク
4G(FDD LTE)
2100MHz(Band1) / 1800MHz(Band3)/ 850MHz(Band5)/800MHz(Band18/19)
ネットワーク
4G(TDD LTE)
2595-2645MHz(Band41)
通信速度 下り最大150Mbps / 上り最大50Mbps
無線LAN IEEE 802.11 b/g/n (2.4GHz)
同時接続台数 最大10台
USBインターフェース USB 2.0
SIMスロット 標準SIM x 1
バッテリー 容量2300mAh / 連続通信時間:17時間※
※ご利用状況により変動する場合があります。
SIMスロットが標準サイズなので、WiMAXルーターのSIMを挿しかえる場合にはSIMサイズの変換スペーサーが必要となります(WiMAXルーターのSIMはマイクロサイズ)。

対応周波数

ネットワーク
3G(WCDMA)
2100MHz(Band1)
800MHz(Band6/19) ドコモFOMAプラスエリア
ネットワーク
4G(FDD LTE)
2100MHz(Band1) ドコモLTE
au 4G LTE
ソフトバンクLTE
1800MHz(Band3)
850MHz(Band5)
800MHz(Band18) auプラチナLTE
800MHz(Band19) ドコモプラチナLTE
ネットワーク
4G(TDD LTE)
2595-2645MHz(Band41) UQコミュニケーションズ(WiMAX2+)
ソフトバンク(AXGP)

ソフトバンクのプラチナバンド「BAND8」に対応していないことから、ソフトバンク契約のSIMで使うにはちょっと厳しいのかな?という印象。ドコモ・auについてはしっかりプラチナバンド対応です。

そして、「Band41対応」があります。このLTE Band41はUQコミュニケーションズのWiMAX2+とSoftBank AirやYahoo!Wi-FiのAXGPの周波数帯です。

周波数対応的にはWiMAX2+およびソフトバンク「AXGP」にも対応ということになります。

販売価格

メーカー小売希望価格としては11,800円とのこと。

Amazonなどでは正規のWiMAX2+ルーターが1万円以下で販売されており、特に価格メリットは感じられませんが、「SIMフリー」「国内全キャリア対応」を考えるとお得ともいえます。

基本スペックからわかること

WiMAXルーターと同じ運用ができるのか?

では、今使っているWiMAX2+のルーターからSIMを挿しかえれば、そのまま同じ運用(WiMAX2+サービス)がARIA2でできるのか?というと、これは難しそう。

旧WiMAX非対応

まず、もちろん旧WiMAX(下り最大40Mbpsサービス)には非対応です。

下り最大220Mbpsの「ヤ倍速」非対応

そして、端末が「BAND41帯CA対応」の記載がないことから非対応と思われます。もちろん、「4×4MIMO対応」の記載もありません。

つまり、下り最大220Mbpsの「ヤ倍速」には対応していない、下り最大110Mbps規格となるようです。

「LTEオプション(月額1,005円)」サービスには対応

WiMAX2+の「LTEオプション」はauのLTEを使ったサービスです。

「au 4G LTE」のプラチナバンドであるBAND18には対応していることから、WiMAX2+契約のSIMでLTE通信はできるようです。

ただし、「auスマートバリューmine」適用者以外はLTE(Band18)に接続したとたんに、LTEオプション料金(月額1,005円)が発生してしまうことにご注意ください。

WiMAX2+通信サービスの運用を考える

ARIA2でWiMAX2+サービスと同じ運用ができるのか?

私たちが愛してやまない(w)WiMAX2+サービスの実現は、「WiMAX2+の電波(Band41)が掴める・掴めない」というだけの問題ではありません。

通信帯域として比較的余裕のあるWiMAX2+(Band41)を優先的に利用することで「ギガ放題」を実現しているわけです。

WiMAX2+サービスの通信モード

ご存じのとおり、WiMAX2+には3つの通信モードがあります。

ノーリミットモード WiMAX(下り最大40Mbps)で速度制限ナシの運用が可能
ハイスピードモード WiMAX/WiMAX2+で下り最大220Mbps(または110Mbps)の運用が可能
ハイスピードプラスエリアモード WiMAX2+/au 4G LTEで高速ワイドエリアの利用が可能

ノーリミットモード

完全無制限の通信ができる「ノーリミットモード」ですが、ARIA2では非対応。

ただし、すでに停波がアナウンスされており、また現在進行形でエリア縮小・速度低下がみられることから、とくに「ノーリミット運用」ができないことは問題とはしません。

ハイスピードモード

これがWiMAX2+のウリでしょう。

比較的余裕のあるWiMAX2+(Band41)を使ってほぼ無制限の通信サービスを提供する通信モードです。WiMAX2+サービスの本質的モードです。

ARIA2ではWiMAX2+(Band41)対応であり、ハイスピードモードに相当する通信は可能。ただし、「CA(キャリアアグリケーション)」および「4×4MIMO」には非対応のため、下り最大110Mbpsとなります。

ハイスピードプラスエリアモード

これはWiMAX2+の便利機能であり、HUAWEI(Wシリーズ)ルーターでの機能となります。

WiMAX2+(Band41)を十分に掴めるエリアにおいては優先的にWiMAX2+を利用することで、月間通信量無制限を実現しながら、WiMAX2+の電波が届かない場所ではLTE(Band18)を利用することで、広いエリアでWiMAX2+ルーターが利用できるサービスモードです。

このモードの特徴は「WiMAX2+(Band18)優先」ということ。WiMAX2+(Band41)ではなくLTE(Band18)を優先してしまったらあっという間に月間7GB制限を受けてしまいます。

モード切替はWiMAX2+ルーターの機能

多くのWiMAX2+ユーザーは「ハイスピードモード」で利用していると思います。

これは、LTE通信を遮断し(行わず)、WiMAX2+(Band41)に限定した通信です。

そして「ハイスピードプラスエリアモード」はWiMAX2+(Band41)が十分に利用できるエリアではWiMAX2+(Band41)通信を行い、WiMAX2+が十分に利用できないエリアではLTE(Band18)での通信を行います。

これらのモード切替はWiMAX2+ルーターの機能です。

ARIA2での通信モード

さて、WiMAX2+専用ルーターは上記の3つの通信モードを設定で切り替えて運用することができます。これはルーターの機能です。

そして、「ハイスピードプラスエリアモード」におけるWiMAX2+優先通信もルーターの機能です。

ARIA2には特にこの通信モード切替に関する記載および報道が(現時点で)ないことから、当然、WiMAX2+専用ルーターと同様なモード切替はできないと想定されます。

すると、対応周波数帯から見ると「ハイスピードプラスエリアモード」相当の通信で「LTE(Band18)優先」の通信が行われると推測されます。

もしそう(推測通り)だとすると、それは私たちWiMAXファンが望む通信サービスではありません。

※「auスマートバリュー」の適用者以外は、LTE通信を行うと「LTEオプション(月額1,005円)」がかかります。

考察

※発売前スペックによる考察です
WiMAX2+サービスと同じ運用をARIA2に求める場合には以下の機能が必要です。

WiMAX2+(Band41)とLTE(Band18)の両方が掴めるエリアにおいては、WiMAX2+(Band41)を優先接続する、またはユーザーがLTE(Band18)を遮断できる

この機能がなければ、WiMAX2+サービスの特徴である「ギガ放題」と同じ運用はできません。

現時点ではこれに関するARIA2の動作は不明ですが、ARIA2でWiMAX2+ルーターと同じ運用をしたい場合には確認が必要です。

まとめ

WiMAX2+ルーターと同じ運用を考える

WiMAX2+のウリはやはり「ギガ放題」。

これはWiMAX2+(Band41)による通信を無制限とすることで実現しているサービスです。

WiMAX2+ルーター契約のSIMをARIA2に挿しかえて運用する場合、WiMAX2+(Band41)が掴めるところではLTE通信(Band18)は遮断したいところ。

WiMAX2+ルーターはルーター機能により、これ(WiMAX2+のBand41優先通信)を実現しています。

ARIA2がどのような通信をするのかは、発売後の確認を待つべきでしょう。

LTEルーターとして考える

LTEルーターとして考えると、ドコモ・auそしてWiMAX2+のSIMで十分使えるルーターとなっています。

ソフトバンクについてはプラチナバンドに対応していないため(Band1には対応)、ちょっと不安。

しかし、同じSIMフリーということを考えると、同じSIMフリールーターのNEC製と迷うところです。価格含めてあまりアドバンテージはありません。

「WiMAX2+対応」の言葉に惑わされない

ARIA2は「WiMAX2+対応」を謳っていますが、私たちWiMAXユーザーはきちんと区別すべきことがあります。

  1. 「WiMAX2+」と呼ばれる周波数帯(Band41)での通信が可能(WiMAX2+帯での通信に対応)
  2. 「ギガ放題」で月間通信容量無制限で通信が可能(WiMAX2+サービス対応)

1.については通信周波数の対応状況にすぎず、ARIA2以外にもZenFone3なども対応しています。

そして私たちが言う「WiMAX2+サービス」は「2.」のことでしょう。これは、通信周波数帯への対応と同時に、WiMAX2+ルーターが通信モードを切り替え、または利用する周波数帯に優先付けして通信することで実現しているサービスです。

ARIA2の「WiMAX2+対応」には発売後に動作を確認する必要があるでしょう。

サービス以前に通信不可(2016/12/2追記)

IMEI制限により通信不可

本日、FREETEL ARIA2が発売されましたが、さっそく「IMEI制限によりUQ WiMAX契約のSIMは利用不可」の文言が記載されました。

FREETEL ARIA2 WiMAX2+利用不可

こんな初歩的な動作確認を行わずに「WiMAX2+対応」を謳って発売するとは考えづらく、もしかするとARIA2発売に合わせてUQコミュニケーションズがIMEI制限をかけてきたのかな、と勘繰ってしまいます。

「勘繰る」というとちょっと言葉は悪いですが、WiMAX2+契約者がSIMをARIA2へ差し替えると「ギガ放題と同じ運用はできない(と思われる)」「しかも、勝手にLTE通信が発生し、LTEオプション料金が発生する」「そして、今月はLTE通信による7GB制限がかかったままとなる」などの混乱が予想されることからも、もしUQコミュニケーションズによるIMEI制限であれば、妥当な判断なのかもしれません。

なにはともあれ、「WiMAX2+サービス利用」以前に通信不可のようです。

購入検討されている方、ご注意ください。