目次
ポケットWiFiは電波で選ぶ、おすすめのポケットWiFiは?
ポケットWiFiでなにができる?
ポケットWiFiを選ぶときのポイント
ポケットWiFiの電波の仕組み
電波には「FD-LTE」と「TD-LTE」の2つがある
スマホやポケットWiFiなどのサービスで使われる電波には、大きく分けて「FD-LTE」と「TD-LTE」があります。
「FD-LTE」は昔の船舶電話や車載電話など音声通話から発展してきた電波で、スマホではこの「FD-LTE」が主に使われています。
「TD-LTE」は無線通信から発展してきた電波で「大容量・高速通信」が特徴であり、音声通話ではほとんど使われないことから「比較的空いている(利用者が少ない)」電波です。
日本国内の大手キャリアでは、「FD-LTE」と「TD-LTE」を次のようなブランド名称で運営しています。
電波 | キャリア | ブランド |
---|---|---|
FD-LTE | ドコモ | Xi(クロッシ) |
au | au 4G LTE | |
ソフトバンク | Softbank 4G LTE | |
TD-LTE | ドコモ | PREMIUM 4G(※) |
au | WiMAX/WiMAX2+ | |
ソフトバンク | Softbank 4G(AXGP) |
※)「PREMIUN 4G」は正確には「TD-LTE」ブランドではなく「FD-LTE(Xi)とTD-LTEを束ねるサービスのブランド」と言えます。
スマホの音声通話「FD-LTE」はデータ通信では使いにくい
スマホで主に使われている「FD-LTE」は音声通話から発展してきた技術なのであまりデータ通信には向いていません。
「大容量・高速」では使えないのに加え、スマホの通話(音声通話)に障害がおこるとキャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)は総務省に怒られてしまうため、あまり無理ができないのです。
一方で、「FD-LTE」は障害物に強くビルの陰・地下街などでも十分な設備により快適な(繋がりやすい)通話・通信ができる仕組みが出来上がっています。
ココがポイント
- 「FD-LTE」は音声通話で使われるため、あまりデータ通信には向いていない
- 「FD-LTE」の設備は充実しており、どこでも繋がりやすい
データ通信専用の「TD-LTE」は高速・大容量
データ通信専用に発展してきた「TD-LTE」は同じ回線でもスマホの電波「FD-LTE」よりも「大容量・高速通信」ができます。
古くからサービス提供しているWiMAXやY!mobileなどは、この「TD-LTE」の電波を中心に使い勝手の良いポケットWiFiサービスを提供しています。
一方で、「TD-LTE」は直進性が強い電波で、ビルの陰・地下街などでは少し繋がりにくいという特徴があります。
ココがポイント
- 「TD-LTE」は「大容量・高速通信」ができ、データ通信に向いている
- 「TD-LTE」の電波は直進性が強いので、つながりにくい場所がある
ポケットWiFiの仕組みは「束ねる」「切り替える」
このように、「FD-LTE」と「TD-LTE」ではそれぞれのメリット・デメリットがあり、ポケットWiFiサービスではこの両者を「束ねる(高速化する)」「切り替える(つながる)」ことで、より使い勝手の良い安定したサービスを提供する仕組みになっています。
そして、大事なのは「ポケットWiFi(データ通信)はデータ通信用の電波(TD-LTE)を使うことで安定したサービスを提供できる」と言える点にあります。
おすすめのポケットWiFi
WiMAXの仕組みとおすすめポイント
ポケットWiFi専用で始まったサービス
WiMAXは2009年に通信速度40Mbpsで完全使い放題のポケットWiFi専用サービスとして開始され、その後通信速度の向上が行われ現在の「WiMAX2+」へと進化してきました。
特徴は「はじめからポケットWiFi(データ通信)専用」のサービスとして規格化されたサービスである、という点です。
他のポケットWiFiが「音声通話もできるスマホの電波を使ったサービス」であるのに対し、WiMAXは最初から「データ通信専用のサービス」という点が特徴です。
音声通話の電波(FD-LTE)とデータ通信の電波(TD-LTE)
現在の通信サービスで使われている電波は大きく「FD-LTE」と「TD-LTE」に分けられます。
音声通話から発展してきた「FD-LTE」
「TD-LTE」は大昔の船舶電話や車載電話など音声通話から発展してきた電波です。
日本国内における「FD-LTE」の電波はスマホの音声通話・データ通信で利用されており、また障害物に強いという特徴があります。
データ通信から発展してきた「TD-LTE」
「FD-LTE」は音声通話ではなく無線通信などデータ通信から発展してきた電波です。
日本国内における「TD-LTE」の電波はデータ通信用に使われており音声通話の「FD-LTE」よりも「高速・高品質通信」が特徴、反面「FD-LTE」に比べると少し障害物に弱いという特徴があります。
WiMAXの特徴
WiMAXはデータ通信に特化した電波「TD-LTE」を主として使ったサービスです。
このため「大容量通信に強い」「通信速度が速い」「比較的空いている(余裕がある)」というメリットがる反面、少し障害物(ビルの陰・地下など)に弱い、というデメリットがあります。
安定した電波のもとでは高速通信
WiMAXが使っている「TD-LTE」はデータ通信に特化した通信方式を採用しており「大容量・高速通信」が特徴、このためWiMAXの通信速度は他のポケットWiFiサービスを大きく上回る「最大1Gbps」と光回線なみの速度を実現しています。
また、スマホの音声通話とは別の電波になるため、比較的空いている(利用者がすくない)ことから、さらに高速な通信ができます。
繋がりにくい場所ではスマホの電波(FD-LTE)も利用
WiMAXが主に使っているデータ通信専用の電波「TD-LTE」は障害物に弱い特性があり、ビルの陰・地下街などでは繋がりにくい場合があります。
このデメリットを補うために、WiMAXでは「繋がりにくい場所ではスマホの電波(FD-LTE)で通信できる」という機能があります。
「大容量・高速」なデータ通信用の電波「TD-LTE」に加えて、繋がりにくい場所では繋がりやすいスマホの電波「FD-LTE(au 4G LTE)」も使える仕組みがWiMAXの強みになります。
Y!mobileの仕組みとおすすめポイント
クラウドWiFiの仕組みとおすすめポイント
ソフトバンク大容量回線WiFiの仕組みとおすすめポイント
おすすめのポケットWiFiランキング
100ギガまでならソフトバンク大容量回線
毎月使う通信容量(ギガ)が100ギガまでなら、ソフトバンク大容量回線を使ったWiFiがおすすめです。
ソフトバンクスマホと同じ繋がりやすい電波を毎月100ギガまで安定して使えて、100ギガを超えない限り通信制限がありません。
ココがおすすめ
- 新型コロナ肺炎による通信量増加においても安定した100ギガプランまでは安定してサービスを提供できた
- 繋がりやすいソフトバンクスマホの電波が使える
- 毎月必要なギガが100ギガまでなら一番おすすめ
FUJI WiFi
ルータープラン | |
---|---|
25ギガプラン | 2,480円/月 |
50ギガプラン | 3,278円/月 |
100ギガプラン | 3,280円/月 |
SIMプランプラン | |
20ギガプラン | 2,178円/月 |
50ギガプラン | 2,480円/月 |
100ギガプラン | 3,278円/月 |
200ギガプラン | 3,828円/月 |
一番安定・安心して使えるWiMAX
毎月使う通信容量(ギガ)がわからないなら、WiMAXが一番おすすめです。
「直近3日で10ギガを超えると速度制限1Mbps(ただし18:00~26:00)」という通信制限ルールはありますが、それ以外の通信制限なし、もし通信制限にかかっても標準画質動画も十分見れる「速度1Mbps」しかも制限されるのは一日中ではなく18時~26時(翌朝2時)までの制限です。
昨今の新型コロナ肺炎での通信量増加においても全く問題なく安定してサービス提供を続けることができた唯一のポケットWiFiがWiMAXです。
一般的な利用において、もっとも安心して使えるポケットWiFiはWiMAXだと言えます。
ココがおすすめ
- 新型コロナ肺炎による通信量増加においても安定したサービスを提供できた
- 「直近3日で10ギガ超過の場合1Mbps」の通信制限ルールがある
- ただし制限されても「1Mbps」なら標準画質動画も十分見れる
- しかも制限は18:00~26:00の時間帯のみ(日中は制限なし)
WiMAXならどのプロバイダーでも同じサービス
WiMAXは多くのプロバイダーが自社ブランドでサービスを提供していますが、実はどのプロバイダーを選んでもエリア・速度・ルールなどはすべて同じサービスです。
WiMAXの運営はKDDI(au)の子会社「UQコミュニケーションズ」が一括して運用し、サービスの販売を他社プロバイダーへ開放しているからです。
よって、WiMAXを選ぶ場合は通信サービス自体を比較する必要はなく、価格・オプション・契約条件などプロバイダー別に設定されている項目を比較すればよいことがわかります。
GMOとくとくBB WiMAX
費用項目 | 金額 | ||
---|---|---|---|
ギガ放題プラン | 通常(7GB)プラン | ||
初期費用 | 機種代金 | 無料 | |
機種送料 | 無料 | ||
事務手数料 | 3,300円 | ||
月額費用 | 0か月目(利用開始月) | 最大3,969円(日割り計算) | |
1~2か月目 | 3,969円 | 3,969円 | |
3か月目以降 | 4,688円 | 3,969円 | |
3年総額 | 費用総額 | 174,633円 | 150,153円 |
キャッシュバック | 最大33,000円 | ||
実質総額 | 141,633円 | 117,153円 | |
平均月額 | 3,828円 | 3,166円 |
使い放題の「ギガ放題プラン」が3年間使って平均月額が3,828円と、WiMAXで一番安く使えます。
BIGLOBE WiMAX
費用項目 | ギガ放題プラン | ||
---|---|---|---|
端末セット契約 | SIMのみ契約 | ||
初期費用 | 機種代金 | 21,120円 ※800円×24回払 |
なし |
機種送料 | 無料 | ||
事務手数料 | 3,300円 | ||
月額費用 | 0か月目(利用開始月) | 無料 | |
1か月目以降(ずっと) | 4,378円 | ||
2年総額 | 費用総額 | 117,720円 | 98,520円 |
キャッシュバック | 15,000円 | - | |
実質総額 | 102,720円 | 98,520円 | |
平均月額 | 4,687円 | 3,940円 |
クラウドWiFiは(現在は)おすすめできない理由
WiMAXとは対象的に、昨今の新型コロナ肺炎での通信量増加で多くの通信障害を起こしたのがクラウドWiFiです。
2019年からの「完全無制限」の流行で非常にたくさんのクラウドWiFiサービスが登場しましたが、サービス基盤の弱さが露呈されました。
まだまだ予断を許さない「国民の行動自粛」「テレワーク推奨」の状況において、現時点ではクラウドWiFiサービスを選ぶべきではありません。
ココに注意
- クラウドWiFiはまったく新しい通信サービスの仕組みで今後も期待できる
- ただし、新型コロナ肺炎での通信量増加により多くの通信障害を引き起こした
- 現状でも「月25ギガまで」「通信速度1Mbpsもでない」状況が頻発している
- 現時点では選ぶべきサービスではない
今は選ぶな!クラウドWiFi
- どんなときもWiFi
- MUGEN WiFi
- よくばりWiFi
まとめ:おすすめのポケットWiFi
毎月必要な通信容量が100ギガまでならFUJI WiFi
毎月必要な通信容量(ギガ)が100ギガまでなら、迷わず「FUJI WiFi」をおすすめします。
ソフトバンクのSIMフリースマホ用SIMである「ソフトバンクマルチUSIM(F)」で提供される高速・大容量通信サービスが特徴、契約プランのギガ上限までは一切の速度制限がありません。
ルーターセットの「FUJI WiFi」とSIMのみの「SIMプラン(FUJI SIM)」が選べ、専用ルーター以外でも自分で持っているルーターやスマホでも使えるサービスです。
契約期間の定めがないのでいつ解約しても違約金不要、契約ギガが合わない場合にはいつでも月単位でプラン変更が可能、と使い勝手の良い通信サービスです。
通信容量がわからないならGMOとくとくBB WiMAX
毎月必要な通信容量(ギガ)がわからない、または100ギガ以上という場合には、WiMAXがおすすめです。
ポケットWiFi専用の電波「TD-LTE(WiMAX2+)」を主として使ったサービスで、「3日10ギガで通信速度1Mbps」という制限があるものの、制限されても「速度1Mbps」と動画視聴も可能な速度、さらに制限されても18時~26時(翌朝2時)までの夜間のみの制限です。
そして、WiMAXを一番安く使えるのが「GMOとくとくBB」です。
3年契約になりますが、3年使って「平均月額3,828円」はWiMAXで最安、さらにつながりやすいスマホの電波「au 4G LTE」も無料で使えます。
WiMAXの短期契約ならBIGLOBE WiMAX
WiMAXの短期利用ならBIGLOBE WiMAXがおすすめです。
通信サービス(エリア・速度・ルール)はGMOとくとくBBと全く同じサービスですが、「最低利用期間1年」「1年以内の解約違約金1,100円」と契約の縛りが緩いのが特徴です。
さらに端末購入を伴わない「SIMのみプラン」もあり、WiMAX2+ルーターをお持ちの方はSIMのみ(通信サービスのみ)の契約でさらにお得に利用することができます。