電波を使ったモバイル回線が高速化したことで、自宅の固定回線をホームルーターサービスで置き換える方が増えてきています。
2021年に提供開始されたNTTドコモ「home5G」もきっかけとなり、わざわざ光回線の工事などせずにホームルーターを簡単に導入することができます。
ただホームルーターを自宅固定回線として使う場合、使い方によっては「使えない!」ということになります(ホームルーターに限りませんが)。
この記事では一般的に困難・不可能といわれる「ホームルーターでポート開放ができる通信サービス」について検討していきます。
置くだけのネット回線でポート開放できる?
置くだけ簡単のWiMAX +5Gホームルーターは光回線のような工事が不要で契約したらすぐに使えることで人気の回線サービスです。
同様のホームルーターサービスとしては先行サービスの「ソフトバンク・エアー」や高速・無制限で人気のNTTドコモ「home5G」などがあります。
これらのホームルーターサービスは簡単設置で便利なのですが、一部の利用者にとっては「ポート開放ができない」という問題点があります。
ポート開放とは?
ポート開放とは外部(外出先)から自宅へネットワーク接続したとき、自宅内の利用したいサービス宛先を示すための経路です。
IPアドレスが自宅住所だとするとポート番号は部屋番号と考えるとよいかもしれません。
外出先から自宅のネットワークカメラを使って赤ちゃんやペットを確認したい、という場合は自宅IPアドレスとネットワークカメラに割り当てたポート番号を指定することで、外出先からネットワークカメラに接続することができます。
このように部屋(自宅内のデバイス)と経路(ポート番号)を紐づけることを「ポート開放」と言い、自宅内のルーターに設定を行います。
ポート開放ができないと何が困る?
ポート開放ができなければ外出先・外部から自宅ネットワークのデバイスに接続することができません。
これで何が困るか?というとさまざまなのですが、例えば以下のような使い方ができない、ということになります。
- 一部の対戦型ゲームなどが利用できない
- 外出先から自宅のカメラやIoT家電にアクセスできない
- 自宅のサーバーを外部に公開できない
- 外出先から自宅へVPN接続できない
- などなど・・・
なぜポート開放できない?
インターネット接続サービスにはポート開放ができる回線サービスと、ポート解放できない回線サービスがあります。
理由(違い)は複数ありますが、一番多い理由が「IPv4グローバルアドレスが割り当てられない」という理由です。
グロバルアドレスとプライベートアドレス
IPアドレスは通信する場合に必要な自宅住所となりますが、世界共通で使える「グローバルIPアドレス」とプロバイダー内でのみ有効な「プライベートIPアドレス」があります。
自宅ルーターに割り当てられているのが「グローバルIP」であれば、インターネット共通の住所なので外部(インターネット)から自宅ルーターへ接続することができます。
一方でプロバイダー内でのみ有効な「プライベートIP」の場合はプロバイダーの外部(インターネット)からプライベートIPアドレスを指定しても自宅へ通信することができません。
つまり「プライベートIPアドレス」を使っている回線サービス・プロバイダーではポート開放ができない(外出先から自宅住所がわからない)ということになります。
ソフトバンク・エアーはポート開放できる?
ソフトバンク・エアーのルーターへ付与されるIPアドレスはプライベートIPアドレスとなります。
よって外部から自宅のソフトバンク・エアーのルーターへ接続することはできません。
当然、ポート開放・転送の設定は機能しません。
NTTドコモ「home5G」はポート開放できる?
人気のホームルーターサービス「home5G」はドコモのspモード通信を使ったサービスです。
spモードでは自宅ルーター(HR01)にプライベートIPアドレスを割り当てます。
このため、外部から自宅のホームルーター(HR01)へ接続することはできませんし、ポート開放・転送の設定は機能しません。
WiMAX +5Gはポート開放できる?
WiMAX +5GはKDDI系列の通信事業者「UQコミュニケーションズ」が提供する通信サービスですが、多くのプロバイダーが自社ブランドで販売しています。
そしてWiMAX +5Gのプロバイダーの中には「グローバルIPv4アドレスオプション」を提供しているプロバイダーもありました。
しかし、2023年7月よりWiMAX+5Gは順次「真の5Gサービス SA(スタンドアローン)」に対応した「ギガ放題プラスS」プランへと移行、同時にグローバルIPアドレスオプションの提供も終了しています。
よって、WiMAX +5Gでもほぼすべてのプロバイダーにおいてポート開放を設定することはできません。
ASAHIネットなら固定IPv4アドレスも使える
WiMAX +5Gで唯一、そしてホームルーターサービスで唯一の「ポート開放できる」「グローバルIPアドレスが使える」というホームルーターサービスがASAHIネットWiMAX+5Gの固定IPアドレスサービスです。
ASAHIネットでは多くのWiMAX +5Gプロバイダーの中で唯一「グローバルIPアドレス」を「固定IPアドレス」として提供しています。
このサービスにより、WiMAX +5Gで唯一そしてホームルーターで唯一「ポート開放が使える」サービスとなっています。
グローバルIPアドレスが使えるホームルーター
以上のように自宅の固定回線としてホームルーターを検討している方が注意すべき点として、「外部から自宅への通信が必要か?」という点があります。
もしペットの見守りカメラや自宅へのVPN接続が必要であればグローバルIPアドレスが必要です。
さらにはそのIPアドレスが変動するよりも固定されていたほうが使い勝手がよくなります。
グローバルIPv4アドレスはWiMAX+5Gだけ
置くだけ簡単のホームルーターでグローバルIPv4アドレスを利用できるのはWiMAX+5Gだけです。
ただし、WiMAX+5Gは2023年7月以降、順次「真の5G」と言われている「5G SA(スタンドアローン)サービス」へと移行しています。
そして、この「5G SA(スタンドアローン)」対応のルーターではグローバルIPv4アドレスは利用できなくなりました。
現在、WiMAX +5Gで、そしてホームルーターで唯一「グローバルIPv4アドレス」が利用できるのはASAHIネットWiMAX +5Gのみ、というのが現状です。
グローバルIPアドレスでおすすめ「ASAHIネット WiMAX +5G」
ASAHIネットはWiMAX +5Gで唯一、そしてホームルーターサービスでも唯一の「固定IPアドレスが使えるホームルーター」を提供しています。
ASAHIネットは国内の老舗プロバイダーであり、創業時より固定IPアドレスの提供に力を入れてきたプロバイダーであることから、新しく参入したWiMAX +5Gでも固定IPアドレスを提供するのは当然の流れというところです。
自宅のホームルーターで外部から自宅への接続が必要な場合、一番おすすめのホームルーターは「ASAHIネット WiMAX +5G」です。
- グローバルIPアドレスが使える
- しかも固定IPアドレスとして提供されている
グローバルIPv4アドレス、しかも固定!
ASAHIネットの固定IPアドレスサービスはインターネットから直接自宅のWiMAX +5Gルーターに接続できるグローバルIPv4アドレスを提供してくれます。
しかも、そのグローバルIPv4アドレスは固定IPアドレスとして提供されるので使い続けている間はIPアドレスが変わりません。
ネットワークが進化し世界的にIPv4アドレスが枯渇している状況において、多くの通信サービスがIPv6による通信やIPv4通信でもプライベートIPv4アドレスを付与するサービスばかりになってきました。
そんな中で、現在でもIPv4グローバルアドレスをしかも固定IPアドレスとして提供しているのはWiMAXだけでなくホームルーターサービスの中でASAHIネットだけです。
グローバルIPv4アドレスなら何がうれしい?
グローバルIPv4アドレスはインターネット上の共通の住所となるため、インターネット側(つまり外出先)から自宅へ接続することができます。
プライベートIPv4アドレスはプロバイダー内部でのみ有効な住所なので、インターネット側から接続することはできません。
グローバルIPv4アドレスを使うことで、「外出先から自宅へ接続できる」「あらゆるVPNが使える」という環境になります。
「外出先から自宅へ接続できる」とは?
グローバルIPv4アドレスを使えば外出先やインターネット側から自宅のルーターに接続することができます。
これにより、外出先からいつでもどこからでも自宅ネットワークに接続し、いつも使っている自宅内のサーバーや機器を使えるようになります。
たとえば自宅内のファイルサーバー(NAS)を使う、とか外出先から赤ちゃんやペットの見守りカメラを見る、などができるようになります。
「あらゆるVPNが使える」とは?
テレワークが導入されたことで、多くの人が自宅から会社へVPN接続し自宅でのテレワークを行っています。
一部のVPNプロトコル(L2TP/IPSecなど)では自宅ルーター側に固定のポートが有効である必要がありますが、IPv6通信やプライベートIPv4アドレスではこのポートが綱得ない場合がほとんどです。
つまり、一部のVPNを使ったテレワークでは自宅から会社へVPN接続できない、という困った状況になります。
グローバルIPv4アドレスなら「完全なIPv4アドレス」が自宅ルーター(WiMAXルーター)に付与されるため、このような心配がありません。
固定IPアドレスなら何がうれしい?
ASAHIネット WiMAX +5Gが提供するグローバルIPアドレスは「固定IPアドレス」という点が他社と異なりまた唯一となります。
グローバルIPアドレスには「固定」と「変動」があり、「固定IPアドレス」はずっと同じIPアドレスが付与される、「変動IPアドレス」はたびたびIPアドレスが変わる、というIPアドレスになります。
グローバルIPアドレスであっても、それが「変動」アドレスであれば常に「今のアドレスは何?」を意識してインターネット側から接続する必要があります。
「固定」でのアドレスであれば変わることがないのでいつでも同じIPv4アドレスで自宅へ接続することができます。
外部から自宅へ接続する場合はそりゃもうIPアドレスは固定のほうが使いやすいですよね。
ASAHIネットWiMAX+5Gの固定IPアドレスの使い方
ASAHIネットWiMaX+5Gを「固定IPアドレスプラン」で契約した場合、契約ルーターのWAN側IPアドレスには自動的にグローバルIPv4アドレスが付与されます。
特に別途手続きやルーターの設定は不要、自動でグローバルIPv4アドレス(固定IP)が付与されます。
※正確に表現すれば「契約SIMを装着したルーターのWAN側IPアドレス」となります。SIMカードを他のWiMAX+5Gルーターへ差し替えても固定IPアドレスが付与されます。
ASAHIネット WiMAX +5Gの「固定IPアドレス」プラン
ASAHIネット WiMAX +5Gの料金プランを見ていきましょう。
ASAHIネット WiMAX +5Gは固定IPアドレスが提供される「固定IPアドレスプラン」とプライベートIPが提供される「ギガ放題プラン」の2つのプランがあります。
※ポート開放するためには「固定IPアドレスプラン」が必要です。
費用項目 | ギガ放題プラン 固定IPアドレス |
ギガ放題プラン (プライベートIPアドレス) |
|
---|---|---|---|
初期費用 | 事務手数料 | 3,300円 | |
端末代金 | 27,720円 ※別途代引手数料440円 |
27,720円 ※別途代引手数料440円 |
|
月額費用 | 0か月目 ※利用開始月 |
0円(無料) | |
1~23か月目 | ⇒4,928円/月 |
⇒3,718円/月 |
|
24~35か月目 | |||
36か月目以降(ずっと) | 6,578円/月 | 4,928円/月 | |
オプション料金 | プラスエリアモード利用料1,100円/月 ※プラスエリアモード通信を行った月のみ |
||
契約 | 契約期間 | 契約期間の定めなし(縛りなし) | |
解約時違約金 | 解約時違約金なし |
プライベートIPアドレスが付与される「ギガ放題プラン」に対して固定IPアドレスが付与される「固定IPアドレス」プランは月額1,650円増しになります。
固定IPアドレス代金として月額1,650円、というところです。
ただし通常プランで月額4,928円/月(税込み)はホームルータープランとしては結構安い部類であり価格的におすすめ(契約縛りもないし)、そこからの固定IPアドレスが1,650円となります。
端末代金は一括払い/代金引換
初期費用としてWiMAX +5Gの端末代金が必要ですが、端末は代金引換での支払いとなり本体代金(2,7720円)と別途代引き手数料(440円)が必要(合計28,160円)。
端末購入を伴わない通信サービスの契約は不可です。
なお、ASAHIネットWiMAX +5Gの固定IPアドレスプランで購入契約できるルーターは以下の2機種から選ぶことができます。
モバイルルーター | Speed Wi-Fi 5G X12 |
---|---|
ホームルーター | Speed Wi-Fi HOME 5G L13 |
基本的には自宅固定回線として利用する場合には「ホームルーター」タイプである「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」を選択することになります。
契約期間の縛りがない
契約期間の縛りはありません。
よって解約時の違約金等もありません。
ASAHIネットWiMAX +5G固定IPアドレスを使う
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」の使い方・使い道を見てみましょう。
提供されるルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」
ASAHIネットWiMAX +5Gの「固定IPアドレスプラン」を契約する場合に提供されるホームルーターは「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」になります。
Speed Wi-Fi HOME 5G L13 | UQ WiMAX
WiMAX +5Gの新サービス「5G SA(スタンドアローン)」に対応した最新型のホームルーターです。
また、SIMフリーモデルとして提供されていることから、WiMAX +5G以外のSIMカードでも(例えば楽天モバイルなど)使えてしまう利便性の高さ、市場でも高い人気のホームルーターです。
ここからはSpeed Wi-Fi HOME 5G L13でASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」の活用方法を見ていきます。
IPアドレスの設定
ASAHIネットWiMAX +5GでグローバルIPアドレスを利用するための特別な設定は不要です。
ASAHIネットWiMAX +5Gの「固定IPアドレスプラン」を契約すると、グローバルIPv4アドレスが自動的にお使いのWiMAX +5Gルーターへ付与されます。
固定IPアドレスとして提供されるので、ルーターの電源をオン/オフしてもIPアドレスが変わることはありません。
ASAHIネットWiMAX +5Gでは特別な操作や設定をしなくても、自動的にグローバルIPアドレスが固定IPとして付与されます。
ポート開放(ポート転送)の設定
ポート開放したい!と思っている方のポート開放の目的はさまざまだと思いますが、まずはSpeed Wi-Fi HOME 5G L13でのポート開放のやり方を見てみます。
Speed Wi-Fi HOME 5G L13では一般的な「ポート開放」を「ポート転送機能」として表現しています。
Speed Wi-Fi HOME 5G L13でのポート開放(ポート転送)設定は簡単です。
メニュー「ポート転送」から転送設定を行うだけです。
「ポート転送」機能を有効化するために、最初に「サーバー設定」を「有効」に設定します。
個別のポート転送は以下の「ポート転送設定」により行います。
IPアドレス | 転送先デバイスのIPアドレスを設定 |
---|---|
ポート範囲 | 転送するポート範囲をFROM-TOで設定 ※単一ポートなら同じポート番号を設定 |
プロトコル | 転送するプロトコルを以下より選択 ・TCP+UDP ・TCP ・UDP |
コメント | 任意に設定します。 ※何のためのポート転送かを記述しておくとよいですね |
上記を設定していくことで、ゲーム機や各種サーバーに対してポート転送機能が有効となります。
転送例① マインクラフトサーバーへ転送
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」とポート転送機能を使うことで、人気のオンラインゲーム「マインクラフト」の自宅サーバーを外部(インターネット)公開できます。
IPアドレス | マイクラサーバーの自宅内IPアドレスを設定 ※”192.168.1.101″など |
---|---|
ポート範囲 | “25565-25565″を設定 |
プロトコル | “TCP”を選択・設定 |
コメント | ※任意 “マイクラサーバー”など |
転送例② OpenVPNサーバーへ転送
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」を使えば、自宅にOpenVPNサーバーを構築することで、外出先からいつでも自宅へVPN接続することができます。
これにより、外出先でも自宅にいるときと同じように自宅内のデバイスへアクセスすることができます。
たとえばファイルサーバー(NAS)へアクセスしたり赤ちゃんやペットの見守りカメラを確認する、などが外出先からできるようになります。
IPアドレス | OpenVPNサーバーの自宅内IPアドレスを設定 ※”192.168.1.101″など |
---|---|
ポート範囲 | “1194-1194″を設定 |
プロトコル | “UDP”を選択・設定 |
コメント | ※任意 “OpenVPNサーバー”など |
転送例③ WireGuardサーバーへ転送
外出先から自宅へのVPN環境をこれから構築しよう、と思っている方へは最新・高速のVPNサービス「WireGuard」をおすすめします。
WireGuardは最新のVPNプロトコルであり、もっとも高速かつ強力な暗号化通信が可能です。
IPアドレス | WireGuardサーバーの自宅内IPアドレスを設定 ※”192.168.1.101″など |
---|---|
ポート範囲 | “51820-51820″を設定 |
プロトコル | “UDP”を選択・設定 |
コメント | ※任意 “WireGuardサーバー”など |
Speed Wi-Fi HOME 5G L13をブリッジモードで使う
光回線などではインターネット通信機能(ONU/VDSLモデム)と自宅ネットワーク管理機能(自宅内ルーター)が分離しています。
Speed Wi-Fi HOME 5G L13などのホームルーターは一体型であり、一台で通信機能(4G/5G通信)とルーター機能を持っています。
そして、Speed Wi-Fi HOME 5G L13では通信機能のみを利用するための「ブリッジ機能」がありません。
自前のルーターを使いたい!
すでに自宅に光回線などがある場合(ホームルーターへ乗り換え)など、今使っているルーターをそのまま使ってインターネット接続だけをWiMAX +5Gに任せる、という使い方もできます。
通常、このような使い方の場合にはルーターをブリッジモードに設定し配下に自前のルーターを接続しますが、Speed Wi-Fi HOME 5G L13にはブリッジモードの機能がありません。
この場合、ブリッジモードではなくSpeed Wi-Fi HOME 5G L13のDMZ機能を使うと同じ事が実現できます。
DMZ機能でルーター機能を切り離す
Speed Wi-Fi HOME 5G L13にはブリッジ機能がないので通信機能(4G/5G通信)とルーター機能を分離することができません。
しかし「DMZ機能」を使えば、外部(インターネット側)からの通信をすべて(そのまま)特定のデバイスへ転送することができます。
この「DMZ機能」を使うことで疑似的にブリッジ機能を実現することができ、自宅ルーター機能を別のデバイス(今お使いのWi-Fiルーターなど)で構築することができます。
DMZの設定
Speed Wi-Fi HOME 5G L13でDMZ機能を使うのは簡単です。
メニュー「DMZ設定」から機能を有効化し、転送先デバイス(自宅ルーター)のIPアドレスを設定するだけです。
DMZ設定 | “有効”を選択 |
---|---|
IPアドレス | 転送先デバイスのIPアドレスを設定 ※例えば自宅ルーターのWAN側IPアドレス |
上記の設定により、外部(インターネット側)から自宅ホームルーターへ接続があった場合、その通信はすべてDMZ設定されたIPアドレスへ転送されます。
これにより、ホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」は4G/5G通信機能のみを担い、ファイアウォールやルーティングなどの自宅ルーター機能はすべて転送先デバイス(自前ルーター)へ任せる、という使い方になります。
もちろん、固定IPアドレスを使っての外部(インターネット)からの自宅接続も利用できます。
DDNS(ダイナミックDNS)で名前解決
ASAHIネットWiMAX +5Gの固定IPアドレスプランは契約期間中ずっと同じIPアドレスが付与される「固定IPアドレス」のサービスです。
なので、外出先・外部(インターネット側)から自宅ホームルーターへ接続する場合はそのIPアドレスで接続できるのですが、IPアドレスをダイナミックDNSサービスへ登録することで名前(●●●.comなど)でのアクセスができるようになります。
IPアドレスは変動しないのでダイナミックDNSである必要はないのですが、多くの市販ルーターでは無料・安価で使えるDDNSサービスも提供されており、その機能をそのまま利用することができます。
Wi-Fiルーターメーカーが提供するダイナミックDNS機能
多くの市販ルーターには無料または安価でダイナミックDNSサービスが提供されています。
一例として、以下のようなサービスが提供されています。
バッファロー | バッファロー・ダイナミックDNSサービス | 年額3,960円 |
---|---|---|
アイ・オー・データ | iobb.net | 無料 ※ユーザー登録必須 |
ELECOM | SkyLink DDNS | 無料 ※ユーザー登録必須 |
GL.iNet | GL-DDNS | 無料 |
これらのWi-Fiルーターをお使いの場合には無料・安価にてメーカー提供のダイナミックDNSの利用が可能、外部(インターネット)からのアクセスで名前によるアクセスができるようになります。
固定IPアドレスサービスとセットでおすすめの自宅ルーター
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」を使えばずっと同じIPv4アドレスが付与され、これにより「ポート開放」「ポート転送」の機能が使えるようになります。
また、ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」で提供されるホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」には標準でポート転送機能があります。
その一方で、ポート開放の使い方にもよりますがSpeed Wi-Fi HOME 5G L13にはVPNサーバー機能やDDNSクライアント機能はありません。
この場合、Speed Wi-Fi HOME 5G L13のDMZ機能を有効化しその下に使い慣れたルーターや高機能ルーターを配置することで、固定IPアドレスをトコトン活用できるようになります。
固定IPアドレス利用でおすすめのGL.iNetトラベルルーター
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」とセットでおすすめの自宅向けルーターは「GL.iNetトラベルルーター」です。
香港の通信機器メーカー「GL.iNet」が製造・販売している小型ルーターまたはホームルーターになりますが、ルーター向けのOSS(オープンソースソフトウェア)であるOpenWrtを搭載し、それを使いやすいようにカスタマイズして提供されます。
このため、「高機能」「自由度が高い」のが他社製ルーターにない特徴です。
多彩なVPN機能が簡単に使える
GL.iNetトラベルルーターは標準で多彩なVPNサーバー機能・VPNクライアント機能が備わっています。
ほとんどが機能をオンにして、自動生成された定義ファイルをコピペするだけでVPN環境ができてしまいます。
GL.iNetトラベルルーターで標準機能として利用可能なVPNサーバー機能は以下のようなVPNになります。
WireGuard | 最新のVPNプロトコルで高速・高セキュリティ |
---|---|
OpenVPN | 最も広く普及しているOSSのVPN |
ダイナミックDNSも無料で使える
GL.iNetトラベルルーターには標準でメーカー(GL.iNet)が提供するダイナミックDNS機能が使えます。
ルーター専用のダイナミックDNS機能なので面倒な設定なども不要で、設定をオンにするだけでダイナミックDNSに固定IPアドレスが登録されてしまいます。
あとはその名前(〇〇〇.glddns.com)で外部(インターネット側)から自宅ルーターへアクセスすることができます。
おそらく、最も簡単にダイナミックDNSが使える仕組みと機能が備わっています。
おすすめのGL.iNetトラベルルーター
GL.iNetは非常に多くの種類のルーターを製造・販売しており、ポケットサイズのホテルルーターや手のひらサイズのトラベルルーター、そして本格的に自宅ルーターとして使い倒すためのホームルーターなどがあります。
まずホームルーターとしてのおすすめはGL.iNetの最新機種である「GL-MT6000(Flint2)」です。
2.5GbEのデュアルWAN構成ができてWi-Fi6最大4804Mbpsの高速ルーターでありながら、この円安の中でもアマゾンでは20,000円程度(クーポン利用)で買えてしまいます。
自宅ルーターとしてもそして旅行やコアワークなど外出先での利用もできる手のひらサイズ「トラベルルーター」のおすすめはGL-AXT1800(Slate AX)です。
トラベルルーターのジャンルでの最高級品でありながらアマゾンでは毎月30%クーポンなどが配布されているので、その時期がねらい目です。
手のひらサイズ「トラベルルーター」の廉価版としておすすめが「GL-A1300(Slate Plus)」です。
Wi-Fi機能がWi-Fi5対応と少しスペックダウンする程度でルーター機能としては上位機種GL-AXT1800(Slate AX)と変わりません。
まず「GL.iNetを使ってみよう」という場合には安くてすべての機能が使えるGL-A1300(Slate Plus)がおすすめです。
ASAHIネットWiMAX+5G「スタートキャンペーン」
ASAHIネットWiMAX +5Gでは2024年9月30日まで「スタートキャンペーン」を実施中です。
ここからは固定IPアドレスプラン向けのスタートキャンペーンの特典内容および契約時の注意点について説明していきます。
スタートキャンペーンの特典内容
固定IPアドレスプランの月額料金は標準月額料金が月額6,578円/月(税込み)です。
固定IPアドレスプラン向けのスタートキャンペーンが適用されることで、毎月(2~36か月目)1,500円の割引が適用され月額6,578円/月が4,928円/月となります。
なお、ASAHIネットWiMAX +5Gは標準の料金体系で「利用開始月(0か月目)は無料」となっており、この月額1,500円の割引は利用開始の翌月から36か月間適用されます。
つまり、スタートキャンペーン適用により、ASAHIネットWiMAX +5G固定IPアドレスプランの月額料金は以下のようになります。
利用開始月 | 0円(無料) |
---|---|
2~36か月間 | ⇒ 4,928円/月 ※スタートキャンペーン特典適用 |
37か月間以降 | 6,578円/月 |
なお、毎月の月額料金の支払い方法はクレジットカード払いのみとなります。
契約時の初期費用
契約時に知っておきたいのが初期費用と端末代金の仕組みです。
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」の初期費用は以下のようになっています。
初期費用 | 事務手数料 | 3,300円 |
---|---|---|
端末代金 | 27,720円 ※一括払い/代金引換払い |
|
代金引換払い 手数料 |
440円 |
契約時の費用として事務手数料3,300円(税込み)が必要、そしてホームルーター端末代金として21,780円が必要です。
事務手数料は最初の月(利用開始月)の月額料金と一緒に合算請求となります。
端末代金は申し込み後の端末(ホームルーター)配送時に「代金引換による一括払い」となります。
代金引換払いの手数料として別途440円が加算されることから、ホームルーター受け取り時に代金引換払いとして28,160円の支払いが必要です。
契約期間の縛りなし
ASAHIネットWiMAX +5Gには契約期間の縛りがありません。
つまり、いつ解約しても解約時の違約金等は発生しません。
ただし、(当然ですが)すでに代金引換払いで支払い済の端末代金等は返金されません。
まとめ、ホームルーターでもポート開放できる!
ここまでまとめてきたように、ルーター機器の機能として「ポート開放機能がある」というのと「ポート開放が機能する」は別物です。
「ポート開放が機能する」ためにはルーター側にグローバルIPアドレスが付与されている必要があります。
プライベートIPアドレスではいくらルーターにポート開放設定を行っても機能しないからです。
プライベートIPか?グローバルIPか?
プロバイダーが回線端末に割り当てるIPアドレスには「プライベートIP」と「グローバルIP」があります。
「プライベートIP」はプロバイダー内でのみ有効なアドレスで外部(インターネット側)からはアクセスできません。
「グローバルIP」はインターネットで有効なアドレスなので外部(インターネット側)からアクセスすることができます。
プライベートIPアドレスならポート開放は意味がない
プライベートIPアドレスが付与される回線サービスではルーターにポート開放・ポート転送の設定を行っても意味がありません。
ルーター自体の設定でポート開放・転送の設定を行っても、プライベートIPアドレスではプロバイダーがアドレス変換・ポート返還をしてしまうので意味がありません(動作しない)。
ポート開放やポート転送の機能を使うためにはグローバルIPアドレスを付与される回線サービスが必要です。
「固定IP」か?「変動IP」か?
「変動IPアドレス」とは端末に割り当てられるIPアドレス(住所)がたまに変わってしまいます。
「固定IPアドレス」とはずっと同じIPアドレスが端末に割り当てられます。
グローバルIPアドレスであれば「固定IP」でも「変動IP」でもポート開放できますが、IPアドレスがずっと変わらない「固定IP」のほうが使い勝手が良いです。
グローバル固定IPv4アドレスのASAHIネットWiMAX +5G
ASAHIネットWiMAX +5Gでは「グローバルIPv4アドレス」を「固定IPアドレス」として提供してくれます。
ASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」を利用することで、外出先・外部(インターネット側)から自宅ネットワークへ接続することができるようになります。
しかも固定IPアドレスなのでIPアドレスを意識することなく、いつでも同じアドレスで外出先から自宅へ接続できます。
このようにグローバルIPv4アドレス(しかも固定IP)を提供しているホームルーターサービスはASAHIネットWiMAX +5G「固定IPアドレスプラン」のみです。